ババ食い大蛇
「ババ食い大蛇」という昔話があります。
むかし、むかし。少し横着な若者がぶらぶら歩いていました。ちょうど通りかかったところに、
「養子入用」
と書いた高札がたっていました。
「これはおもしろい。ここにはいってみよう。」
若者はその家にはいって行きました。
「ごらん下さい。木戸に高札がありますが、あのとおりでしょうか。」
すると、主人らしい年よりが出てきていいました。
「はい。あのとおりです。しかし、何人来てもここにとどまっている人はいません。すぐみんな出ていってしまいます。でも、あんたの度胸しだいです。」
「そうですか。ほいなア、どうかよろしく。ところで娘さんはどこですか。いずれ養子ときまればいっしょになるでしょうが、まあ一目見せて下さらんか。」
「はい。おっしゃるとあり、ごもっともなことです。おい、娘、こっちにきなさい。」
「はい。」
娘が現われました。それはそれはきれいな、りっぱな娘でした。
「ンニャ、この娘なら、おれも少々の巣自由まではがまんしてやろう。」
若者はこう思いました。